当サイトではコミュニケーション能力に関する様々な知識をお伝えしています。今回のテーマは「孤独感」です!

さびしい気持ちをなんとかしたい!社会人3年目・25歳男性からの相談

私は現在大阪市内で1人暮らしをしながら、プログラミングの仕事をしています。平日は、ほとんど人と話しをしないため孤独感があります。出身が山口県のため友人も少なく、休日も1人で過ごす事が多いです。話し相手もいないし彼女もいないので、毎日が一人ぼっちでさびしい気持ちになります。社会人になって3年目ですが、社会人になってから孤独感が強くなった様に思います。さびしい気持ちをなんとかしたいと思っていますが、どうすればいいでしょうか。よろしくお願いします。



専門家の視点

相談者は、話し相手がいなくて毎日さびしい気持ちが強いのですね。私も1人暮らしを長くしていましたが、都会は近所付き合いもあまりないため孤独を強く感じますよね。今回は「孤独感」をテーマにコラムを書かせて頂きますので、参考にして頂けると幸いです。



1:孤独の特長

・孤独とは?
孤独という言葉は「孤独鰥(かん)寡(か)」という、中国文学の言葉からきています。鰥(かん)は妻に先だたれた夫、寡(か)は夫に先立たれた妻を意味します。夫婦で仲むつまじく暮らしていたのに、配偶者に先立たれ、さびしくぽっかりと心に穴が空いてしまった。そういった心情を表したのが「孤独」という概念の始まりです。



・他人が幸せそうに見える
人間は、孤独を感じたとき、周囲がとても楽しそうにみえるものです。仕事仲間が飲む風景、カップルの姿、公園で遊ぶファミリーなど、周囲の人たちが充実している・恵まれているように感じようになります。

「リア充」という言葉ご存知ですか。現実の生活(リアル生活)が充実している人。という意味で、ネット上でのコミュニケーションが増えた事で生まれた概念です。私も孤独を感じていたころは、周りがリア充にみえていました。そのため休日になると「休日なのにインターネットとテレビで一日が終わってしまった。周りは楽しそうにしているのに、僕には彼女もいないし…何をやっているんだろう・・・」という気持ち強く襲ってききて孤独を強く感じていました。

孤独感を誰かに相談できれば多少は軽くなるかもしれませんが、相談相手もいないため、気持ちを誰かに理解してもらう事もできません。そのため、誰も僕を必要としてくれないし、誰も僕を理解してくれない…。と、より孤独感を強めてしまっていました。

インターネットでのコミュニケーションが豊かになった事で、現実の生活でのコミュニケーションが希薄になっている人も多くいます。このような状況は、孤独を強く感じやすいといえるかもしれません。



・孤独のデメリット
心理学的にはマイナス要素が多い孤独感ですが、心や体にどのような影響があるのでしょうか。孤独は、抑うつ気分を発生させるため、身体的・精神的な病に引き起こすと言われています。また、孤独を強く感じる人は、死亡リスクが高くなるともいわれています。

強い孤独を感じたら心のSOSだと捉え、適切に対処していく必要があると言えます。「健康」というと、食事や運動への意識が高くなりますが、「孤独」を感じない生活を心がけることも健康的な生活には必要と言えます。

孤独は、現代社会において、だれでもが感じやすい心の状態です。周囲への意識が行くと、孤独感を高めてしまう為、まずは自分の心の状態を確認して、孤独感を軽くしていきましょう。



2:自分のタイプを知って、孤独に対処しよう!

・孤独感を4つのタイプ
孤独は、大きく4つに分類する事ができます。あなたはどの孤独タイプでしょうか。自分のタイプを知って、改善ポイントを探っていきましょう!

まずは、次の2つの質問に「○ 又は ×」で答えてください。

質問1:どこかに自分の事を完全に理解してくれる人がいると思える。
質問2:現実の人間関係でお互いを理解しようと努めることができる。

質問1のポイント
「どこかで他人は自分のことを理解してのでは?」「今接している人はいつか理解しあえる」「自分の心情を理解してほしい」そんな感覚がある人は○をつけてください。逆に人は「それぞれ別々の生き物で、お互いが独立した存在であり、完全に理解しあえることは難しいことだ」「理解はできないのは仕方の無いこと」と感じる場合は×になります。

質問2のポイント
「互いを理解しようと努める」「積極的に質問をし、自分の話をすることで理解しようと努めている」「相手の発言を肯定することができる」自分の情報を積極的に伝えることができる」といった人は○になります。逆に「積極的なコミュニケーションはしない」「相手を理解しようとしないし、自分の話もあまりしない」コミュニケーションに対して受身やコミュニケーションをしない人は×になります。

診断結果
(質問1○ 質問2×)→理想の誰かがきっと迎えに…型
(質問1○ 質問2○)→どうしてわかってくれないの?型
(質問1× 質問2×)→理解不可能、話すのは無駄型
(質問1× 質問2○)→相互独立尊重型


理想の誰かがきっと迎えに…型
いつか理想の誰かが迎えに来てくれると無意識に感じているタイプ。白馬の王子様を待つような感覚でコミュニケーションは受け身の姿勢です。理解者は、待っても来ないためむなしさを抱えているでしょう。

どうしてわかってくれないの?型
相手に完全な理解を求め、現実とのギャップに苦しむタイプ。現実の場面で積極的にコミュニケーションしても完全に理解してもらうことはできため、相手に対して当たったり、コミュニケーションもどこかむなしさを抱えているでしょう。

理解不可能、話すのは無駄型
人間はそれぞれ理解しあうことはないと割り切っているタイプ。コミュニケーションをあきらめているため、閉鎖的な状態です。相手と理解しあえたという感覚があまりないでしょう。

相互独立尊重型
お互い完全に理解しあうことはないが、部分的には理解しあうことができると感じているタイプ。人間はそれぞれ独立した存在とし生きていくため、適度な孤独は抱えているでしょう。

あなたはどの孤独タイプになりましたか。理想は、相手を尊重し理解に努め、自分のことを伝える努力をする「相互独立尊重型」です。実は、人間にとって孤独はマイナスだけではありません。健康的に過ごすために、適度な孤独感をもっても良いのです。



・理想の孤独を持つ3つのポイント
健康的な孤独を得るために、次の3つをポイントにしてみてくださいね。



1:完全な理解者は現れない
人間がそれぞれ独立していて、万能な理解者は現れないという現実を受け止めるということが大切です。これは精神的に大人になるということです。そのためまずは「人間はそれぞれ別々の人生を歩んでいて、自分の事を完全に理解してくれる人が現れることはない」と覚悟を決める勇気が必要になります。



2:理解できないことがあっても失望しない!
「コミュニケーションに前向きになる」ということです。人間は完全に理解しあう事ができないからといって、孤独に生きていけばいいのかというと違います。人間は部分的には互いを理解しあうことができます。完全な理解が無くても失望しない事です。



3:理解できることを前向きに見つけよう!
理解しあうことはできない!と割り切り1人の世界に閉じこもる事は良くありません。人間の本質的な喜びは人間関係の中にあります。例えば、ゲームは1人でもできるかもしれませんが同じゲームを好きな人がいて、そのゲームについて語り合うことができたら楽しいですよね。

人間は、それぞれ独立した存在です。コミュニケーションを深める中で、お互いを部分的に理解して人生を楽しもう!そんな前向きな感覚を持つようにしましょう!



3:孤独と上手に付き合おう

・孤独は心の休息タイム 孤独は、人間関係を上手に構築するうえで必要なプラスの要素といえます。人間関係の中では、相手に対して気遣いをしたり神経を使ったりと疲れるのは当たり前です。そのため、適度な休憩(孤独)をいれることがいい良いのです。



・健康的な孤独
積極的に1人になって自分の時間を大事につかっている状態は、積極的孤独といい健康的な状態といえます。例えば、楽しい飲み会の後にお風呂に1人で入ったら、リラックスできませんか。孤独を感じるというよりほっと一息ついているという感覚が強いのではないでしょうか。

孤独な時間は普段はできない考える時間です。自分の考えを煮詰めるには、積極的に1人になって自分自身と向き合う事も必要です。1日のうちの一定の時間は積極的に1人になって孤独を感じるのもよいでしょう。



・危険信号の孤独
受身でしかたなく孤独になることを消極的孤独といいます。消極的な孤独は精神的にマイナスに作用し、肉体的にもいいことではありません。

例えば、1人暮らしで友達や彼女もいない。毎日会社の自宅の往復でさみしい気持ちがある…。このような状態のとき、1人でお風呂にはいったとしたら、リラックスというよりさびしいな、今日も1人か・・・という、沈んだ気分になるかもしれません。

このような消極的な理由で孤独になっているなら危険な状態ですから注意をしましょう。生活のあり方やコミュニケーションのあり方について見直す必要があるかもしれません。



4:自己開示で孤独を解放させてあげよう

・自己開示をすると孤独感が癒される
孤独感は、人と繋がっていないという感覚が強い状態です。人とのつながりが無く、自分の存在や考えを理解する人がいない状態は精神的にとてもつらいものがあります。孤独感を軽減するコミュニケーション方法に自己開示があります。自己開示の多い人は孤独感が低いことがわかっていますから、この自己開示を使って孤独感を癒していきましょう!



・自己開示のメリット
自己開示は自分と他人をつなげる1つの橋のようなものです。自分を開示していくことで、誰かが自分の事を理解して、共感をもらうことで孤独が癒されていきます。自己開示は他人からみたらどう思われる?わがまま?と不安に思うかもしれませんが、相手は好感を持ってくれるものです。

私も自己開示した事で良い人間関係が築けた経験があります。私は元々対人恐怖症でした。この事を、親や親戚、昔の友人、好きな女性に告げる事にとても勇気が必要でした。しかし、対人恐怖だったと伝えると、親はとても優しく接してくれましたし、友人もその後も変わらず接してくれました。自分の過去を隠しているときは、どこか本当の自分を理解してくれていない…という感覚がありました。そのため、自己開示した事でより深い信頼関係を築けたように思います。

自己開示は、新しい人間関係を作るときにも大変効果的です。趣味や仕事、家族や出身など相手との共通点を見つけることができ、自分に親近感を持った人が集まってきてくれます。自分ができる範囲で大丈夫です。ゆっくりと自己開示をしていきましょう。



・自己開示のコツ
自己開示が、人間関係を作る上で有効な事がお分かりいただけたと思います。しかし、孤独で悩む人は、コミュニケーションに自信の無い人が多いため自己開示に抵抗があるかもしれません。あなたはいかがですか。「自己開示しなければ!」と最初から力まず、まずはインターネットを使って自分の気持ちを書きだして、自己開示してみましょう。 フェイスブックやMIXIと言ったSNSなら、簡単に始める事ができます。可能であれば、自分のブログを1つ作ってもよいでしょう。インターネット上の名前であれば、自己開示はしやすいものです。最初は、天気やその日あった事など、日記程度に書いてみましょう。慣れてくると自分の考えや悩んでいることを自然と書きだせるようになってきます。



5:心の居場所を作ろう

・3ステップで孤独を克服
インターネットである程度自己開示をすることができたら、日常に人間関係を作って行きましょう! 次の3つのステップで心が安定する環境づくりを目指しましょう!

①まずは参加してみよう!
②自分と似た人を探そう
③コミュニティに3つ所属しよう!



①まずは参加してみよう!
まずは、何かしらの集まりに参加するといいでしょう。

社会人であれば、趣味のサークル、スポーツのサークル、習い事、仕事上の飲み会、会社の部活、友人同士の集まり、MIXIやFACEBOOKのオフ会など、自分が行きやすい集まりを選んで参加してみましょう。

寂しい気持ちから、一歩踏み出して人間関係を築く場に行くのは勇気がいるものです。「周りからどう見られているのかな?」「その場になじめるかな?」「変な言動はしてないかな?」など、ドキドキしますよね。 集まりに参加するときは自分への過度なプレシャーは避けましょう。周囲の話を聞く・雰囲気を味わうなど、集まりの状況を確認する程度の気軽な気持ちが大切です。まずは、集まりに参加することを目標にしましょう!参加できただけでOK!一歩を踏み出した自分を褒めてあげましょう!



②自分と似た人を探そう
集まりに参加する事に慣れてきたら、自分と似た人を探してみましょう。心理学的に、相手に好意を持つために重要なのが類似性といわれています。似ている人は、お互い好意を持ちやすいため、まずは似た人を探してその人と話す様にしましょう。似ているといっても、趣味や出身、よく読む本が一緒など自分と似ているところが少しでもあればOKです!話をするうちに「なんとなくこの人とは趣味があうなあ~」「考え方が似ているなあ~」と感じる人と出会えるものです。3つぐらい共通点が見つかったら、集まりで会うたびに話す機会を作るといいかもしれません。



③コミュニティに3つ所属しよう!
安定した人間関係を築くうえで、家庭とは別に3つのコミュニティ(集団)に所属するとよいと言われています。一番大切なのは、家庭です。人生の土台、生活の基礎ですから、家庭内での日々のコミュニケーションは大切にしましょう。しかし、家庭だけでは閉鎖的な生活になってしまうため、他のコミュニティに所属すると良いでしょう。社会人であれば、仕事が第2のコミュニティになるでしょう。仕事以外であれば、行きつけの居酒屋やスナック、地域のボランティア活動なども良いかもしれません。

例として、私が所属しているコミュニティをご紹介します。
・家族  1人暮らしをしているが、1時間の場所に家族がいる
・仕事   同じ職場の仲間達
・生徒さん 生徒さんと頻繁にコミュニケーションをとっている
・麻雀仲間 地元の駅で気軽に話せるおじさんたち
・勉強仲間 SSTの勉強会 大学院時代の友人の集まり
・親友の集まり 高校生時代の仲間達との定期的な付き合い


数で言うと家族+5つのコミュニティに所属していることになります。コミュニティは、時期によって解散することもありますが、全部が一気になくなることはないのでそれぞれのコミュニティが心の支えになっています。あなたは所属しているコミュニティがいくつありますか?家庭+3つ位を目安に、所属してみてくださいね。



・孤独感のまとめ
孤独感は、全てがマイナスで無い事がお分かりいただけたと思います。相互独立尊重型や積極的な孤独は、豊かな人間関係を構築する上で必要です。現代社会は、孤独を感じやすい環境といえます。自分の生活が孤独感で満たされないように気をつけ、孤独のメリットも活かしながら生活をしていけると良いですね。

これで孤独感についてのコラムは終わりです。まとめると以下のようになります。

・孤独の特長
・自分のタイプを知って、孤独に対処しよう!
・孤独と上手に付き合おう
・自己開示で孤独を解放させてあげよう
・心の居場所を作ろう


ここまでコラムを読んでいただきありがとうございました♪もっとたくさんのコラムを読みたい方は、「コミュニケーション能力知恵袋(http://www.direct-commu.com/chie/)を参考にして頂けると幸いです!